市販のドッグフードは、製造過程でどのようなものが使用されているのか分かりにくいことを不安に感じ、愛犬の食事を手作りにしてみようかと考える飼い主さんが増えてきているようです。
そこで、愛犬の毎日の食事を手作りする場合のメリットとデメリットを紹介しますので、これから手作り食を始めようと考えている方や、現在手作り食を実施している方は、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。
手作り食のメリット
手作り食にする際のメリットを紹介します。
材料を自分で選ぶことができる
手作り食の一番のメリットというと、やはり愛犬の食べるものを食材から飼い主さん自身で選ぶことができるという点でしょう。
プレミアムと言われるようなドッグフードですと、主原料やそれ以外の主な原料の産地や特徴などを、メーカーサイトで紹介している場合もありますが、大半のドッグフードはそこまでの詳細を明らかにはしていません。
そこに不安を感じる飼い主さんの場合には、自分の目で見て選んだ食材だけを使用して作る手作りご飯には、安心感を持つことができ、愛犬にも自信を持って与えることができます。
アレルギーに対応できる
犬のなかには、私たちと同じように一定の食材にアレルギー症状を起こしてしまう犬がいます。
何に対してアレルギーを起こすのかが明確になっていれば、その食材が使われていないドッグフードを選んであげればいいのですが、複数の食材に対してアレルギーを持つ場合にはドッグフードを選ぶのも大変な作業になります。
飼い主さん自身で食事を手作りしてあげるのであれば、アレルギーを起こす食材を抜くのはたやすいことです。愛犬の体質に合った食材を使用したご飯を作ってあげることができます。
人工的な添加物を避けることができる
ドッグフードのなかには、保存料や着色料などの人工的な添加物を使用しているものがあります。
愛犬の健康面を考えると、人工的な添加物はできるだけ避けたいと考える飼い主さんは多くいます。手作り食に変えることで、不要な人工的添加物を取り除くことができます。
自分と同じものを与える喜びや満足感
愛犬の食事を手作りする時には、愛犬用の食材を用意する場合もありますが、自分の食事用に用意した食材をアレンジして使用する場合もあります。
調理方法は違いますが、自分と同じ食べ物を愛犬が美味しそうに食べている姿を見ることで、喜びや満足感を得ることができると考える飼い主さんは多くいます。
手作り食のデメリット
次に手作り食のデメリットを紹介します。
栄養バランスが難しい
私たち人間と犬とでは、必要とされる栄養バランスが違います。
犬に最適な栄養バランスを考慮しながらの手作り食を作るのは大変難しく、不足する栄養素が少なからず出てきてしまう恐れがあります。特に成長過程の子犬は、成犬よりも必要な栄養素が多く、それらをきちんと摂取していかないと、成犬になってからの健康に支障をきたしてしまう場合もあります。
実際、犬の栄養バランスを研究しつくした上で素材にこだわって作られているドッグフードでも、食材だけで栄養バランスを取るのは難しく、ビタミンやミネラル成分などを敢えて配合しています。
栄養バランスを熟知しながら素材を選んで作ったとしても、どうしても摂取できない栄養素は出てきてしまいますので、手作り食にサプリなどを加えて与える必要が出てくることもあります。
コストパフォーマンスが悪い
食材を購入しそれを調理する光熱費などまでを考えると、市販のドッグフードと比較した場合手作り食のコストパフォーマンスはかなり悪くなってしまいます。
大量生産しているドッグフードと比較すれば当然なのですが、これが大型犬ともなるとかかる費用の差は歴然です。
手間暇がかかる
既に完成させているドッグフードを、量を測って与えるだけということから考えると、食材調達から調理までを行うのは当然手間暇がかかります。
2~3日分程度であればまとめて作っておいて冷蔵庫にて保管をしておけばいいかもしれませんが、それ以上の量となった場合には、品質保持のためにも小分けにして冷凍をしておくなどの手間も必要となります。
緊急時に困ることもある
万が一何かしらの事情で愛犬の食事を用意できない時など、ストックがあれば問題ありませんが、必ずしもそうであるとは限りません。飼い主さんが体調不良になってしまうこともあるでしょう。
また、突発的に人に愛犬の世話をお願いする事情が発生したり、ペットホテルに預ける必要が出てきてしまったりした場合など、緊急時に対応できないことがあります。
まとめ
愛犬の手作り食をする際の、メリットとデメリットを紹介してきました。
物事には少なからずメリットとデメリットがあり、愛犬の手作り食も同じです。ただ、どこに重点をおくのかは人それぞれです。
手間暇はかかるけれど、自分の納得したものを与えたい飼い主さんがいれば、毎日の手作りはやっぱり難しいと感じる飼い主さんもいるでしょう。
メリットとデメリットを踏まえた上で飼い主さん自身の生活スタイルを考え、無理のない範囲で選択をしていくのが一番です。